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Le Terre del Silenzio - 静寂なる地 -

日本でもお馴染みのトスカーナのキャンティ・ワイン、DOCG(統制保証付原産地呼称)に指定されたこの生産地域には7つのサブゾーンがあります。

そのうちのひとつ、Colline Pisane(ピサ郊外の丘陵地帯)のワイン生産者8社で昨年立ち上げられた協同組合が、この「テッレ・デル・シレンツィオ」(静寂なる地)です。

- Alberto Bocelli
- Bellavista Toscana
- Castelvecchio
- Fattoria Fibbiano
- Gualandi
- Pieve de' Pitti
- Poggio Sette Venti
- Vallosi


コッリーネ・ピサーネ

コッリーネ・ピサーネ(時雨模様)

昨年11月末、これらのワイナリーを訪ねるツアーがありました。
ピザ郊外のこのサブゾーンはまだ訪れたことがなかったので、ちょうど良い機会です。
場所はというと、フィレンツェとピサを結ぶ線上に「ポンテデラ」という温泉で有名な小さな町があります。そこから南へ車で20分くらい走った先の地域といえるでしょうか。
一帯は標高350mくらいまでのなだらかな丘陵地帯で、ブドウ畑やオリーブ畑のほか、小麦畑がどこまでも広がっています。海に近いので、地質は古代の貝殻などを多く含むミネラルたっぷりの土地でもあります。
すぐ近くの「テリッチョラ」という村では近年エトルリア人のネクロポリスも見つかり、この地域のワイン造りは紀元前3世紀ごろから行われていたといわれています。

上記8社は、ほとんどが地元の人たちですが、この協同組合の会長マテオさんだけは、ミラノ郊外のローディ出身で、10年前、トスカーナにバカンス用の家を探していて、現在のワイナリー(Fattoria Fibbiano)になる物件と運命的な出会いがあり、ワイン造りの道に入ったのだそうです。
いずれにしろ、その他の人たちも、ボトルに詰めたワインを本格的に販売するようなったのはここ10年くらいなので(それまでは「ダミジャーノ =ブドウ酒用の大瓶」などで量り売りしていた)、全体としてまだ若いワイナリーたちの協同組合といえるでしょう。
ちなみに、メンバーのAlberto Bocelliさんはなんと、あのイタリアの有名な歌手アンドレア・ボチェッリさんのお兄さんでした!!! 

栽培するブドウの種類についても、トスカーナの土着品種しか使わないというワイナリーと、スーパータスカンで有名な「ボルゲリ」地域に近いことを意識してか、土着品種以外にもカベルネやメルロー、シャルドネ、ソビニョン・ブランなども手がけているワイナリーとそれぞれです。

各ワイナリーでいろいろと試飲させてもらいました。
押しなべてどれも手ごろな値段の飲みやすいワインです。
いくつかのワインはかなり質も高く、値段も競争力あるなあと感じさせるものがありましたが、もういっぽうで、味、ラベルのデザインともに今一歩垢抜けていないという印象のものもいくつかありました。全体として、それぞれのワインにもっと強い個性が出てきたらいいなあと思いました。
これからの成長に期待したいところです。

この地方では、もちろんヴィン・サント・ディ・キャンティも生産しています。
これはこの地方の白ブドウ、トレビアーノやサンコロンバーノ種からできる甘口のデザートワインです。

ヴィン・サント用に日陰干しされているブドウ

完熟したブドウを約3ヶ月間日陰干しにして糖分を集中させ、1月ごろに圧搾し、Cattateri(カラテッリ)という20‐50ℓの小さな木樽(栗の木製)で発酵・熟成させて造ります。 しかも、樽一杯に詰めるのではなく、ある程度空間を残して発酵・熟成させるのがヴィン・サントの特徴だそうです。この頃合が難しく、詰めすぎるとうまく発酵が進まず甘すぎるワインになってしまうし、空間を作りすぎればワインが過度に酸化して酸っぱいワインになってしまうのだそうで。 注ぎ口から指を入れて指先が濡れるか濡れないかくらいがちょうどいい、とPoggio Sette Ventiのオーナーの方はおっしゃっていました。

カラテッリ

私は、前々からヴィン・サントに使うこのカラテッリという樽を見てみたいと思っていましたが、以前キャンティ・クラッシコ地方のワイナリーを何軒か訪ねた時にもなぜか見当たりませんでした。バリークを使っていたりしたところもあって。 なので、今回やっと正真正銘のカラテッリにお目にかかることができて、これもまた収穫でした。 
上の写真をごらんになるとおわかりでしょうが、樽の上部に注ぎ口があり、これから発酵すべきブドウ果汁をいったん樽に入れたら、注ぎ口をセメントでしっかり封印してしまうのだそうです。でないと、アルコール発酵で二酸化炭素が発生し樽内の圧力が上がって栓が抜けてしまうことがあるので。 
こうしてカラテッリは最低3年間そっとしておかれます。途中で動かしたり、開けたりしてはいけません。 やがて澄んだ琥珀色になるはずのワインの透明性が永遠に失われてしまうので・・・。
したがって、ついに熟成して瓶詰めにするときも、今度は手前の細い管のような注ぎ口を静かに開き、そこから自然に流れて出てくるワインの雫をそっと汲み取るという感じで、一日がかりの仕事になるのだそうです。
なるほど、おいしいものにそれなりの手間がかかっているというのは、世界中どこでも一緒なのですね・・・。

おいしいものといえば、ワイナリー巡りの途中、メンバーの方のお宅で昼食をごちそうになったのですが、そこで出てきたオリーブオイルやトマトソースがおいしかったこと・・・!全部自家製なのですが、これぞトスカーナの太陽の恵みというのでしょうか? ミラノで買うオリーブオイルやトマトにはない、素のままでごちそうになる感動的な味でした・・・。 

昼食会のテーブル

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